E計画プラント内格納庫
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機体解説バルブスの全体像
全身写真。各関節はプラモの通り可動します。
名称:MS-06MS(モンキースペシャル)バルブス
出典:長谷川裕一作「猿の衛星」、角川書店刊「機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート」に収録。
解説(公式設定ではない、笑):一年戦争当時の宇宙世紀0079年、類人猿(チンパンジー)にもモビルスーツの操縦ができるのではないかと考えたジオン軍の高官(ガ○マ・ザ○)がE計画と名づけて極秘裏にその研究を進めた。その研究において猿が操縦することを前提にMS-06FザクUをカスタム化した機体がバルブスである。猿が人間以上に足を器用に使うため「あんなの飾りです」という脚部を腕(マニピュレーター)に換装している。ジェネレーターも通常のザクより強力になっている様でゲルググ用のビームライフルを使用する。
 E計画が完成する前に一年戦争が終結し、E計画のプラントと研究員と猿を乗せたを衛星は姿を消した。だが宇宙世紀0136年、衛星は地球圏に帰還し、猿の操縦するバルブスは連邦軍のエース、ハリソン大尉の駆るF91やトビアの操縦するクロスボーンガンダムX1改・改と交戦する。
作品製作経緯
或いは認めたくない若さ故の過ち?
バルブスのアップその1
正面からのアップ。左胸のデカールが見事にテカっている。
ショルダーアーマーの内側が丸見え。脚代わりの腕にはピンを削った丸い後がはっきり見えている。
 最初にこいつを見た時、肘のデザインがマスターグレードのザクUと同じ=08小隊ザクと同じで、胸部のデザインはポケ戦のザクFZに近い為、1/144のプラモの部品を寄せ集めれば作れるのでは?と思いました。
 そこで何時製作するかも分からないのに(苦笑)材料になるプラモを安値で集めていた時にモデラーズカップ2005の告知が。
 この種のコンテストは写真応募(撮影にも一苦労)や会場への作品持込(場所が遠くて行けません)というパターンが主でしたが、モデラーズカップは開催している最寄の模型店に持ち込めばOK。大分市内ではポストホビー大分店とおもちゃのガリバーで受け付けているのでこれは作って応募するしか無いでしょとばかりに最初はノリで、その後は勢い(だけ)で作り上げた作品です。
作品解説バルブスの後姿
斜めからのアップ。いわゆる「フンドシ」に気泡が出たまんま。
ヒートホークのグリップもパーティングラインの取り残しが見える。
作品名:『1/144MS-06MS(モンキースペシャル)バルブス』(1/144スケールミキシングビルド)
 前述の通り基本はHGザクUとザクFZですが、その他にもジャンクパーツを含めてガンプラの寄せ集めです。ミキシングビルド(改造やフルスクラッチとどう違うのかという突っ込みは却下)というのは伊達じゃない。模型誌風に書いてみましょうか。
・頭部と腕は08小隊の1/144HGザクU。腕は計4本なのでキット2個分使用。嗚呼罰かぶりモデリング。
・ショルダーアーマーはHGUCハイザックから。HGザクUのシールド接続用のピンに無加工でハマったのでちょっと感動。
・胴体上部はポケ戦の1/144ザクFZ。胴体下部はHGUCゲルググマリーネのスカートを芯にして半ば強引に加工。
・ランドセルはHGザクUから。背中のプロペラントタンク兼バーニアスラスター(?)はWAVEのオプションパーツを加工。
・ビームライフルは1/144リゲルグから。センサー部には裏面にホイルシールを貼ったクリアパーツを接着したので何となく光って見えます。漫画ではライフル4丁を持っていたが、手持ちのパーツから4個も発掘するのが面倒だったのと少々オリジナリティを出そうという色気が出たので2丁のみ。
作品解説2バルブスの後姿
背面。背中のプロペラントタンクは本来もっと上に角度が付いている。御免、失敗したよ。
・本来の腕にはHGUCガルマザクから拝借したヒートホークとHGUCゲルググマリーネから拝借したスパイクシールドを持たせて猿の狂暴性を表現してみました。また、武器を持たせる都合で掌は全てHGUCザクのものです。
・動力パイプにはブラスパイプMAXを使用。・塗装はガンダムカラーをエアブラシで吹き付けただけ。ベタ塗りで何のヒネリもありません。
・関節やバーニアは「金属だから」という思い込みでメタルカラーを使用。ヒートホークの刃の部分もメタルカラーで普通の刃物っぽくしてみました。
・マーキング、いわゆる注意書きはHGザクU付属のシールその他。一部水転写式のデカールを使用。ショルダーアーマーのマーキングに使ったのは多分マイクロスケールのデカールだと思う。
・仕上げにガンダムマーカーでスミ入れとごく少量の汚し(スパイク先端のハゲチョロ含む)をして終了。
・当然ですが脚が無いので自立しません。市販品の模型用ディスプレイスタンドに取り付けています。
結果発表バルブスの左側
左側面。スタンドは胴体でなくプロペラントタンクに引っ掛けてるな。
 完成したのが2005年モデラーズカップの締め切り当日でした。人間締め切りが無いとプラモを作れないというのは本当ですな(断じて違います)。
 そして本作は「プラモネット賞」を受賞しました。受賞理由は…応募数そのものが少なかったからでしょう(爆)。ポストホビー大分店の応募総数は確か2桁に達していなかったんじゃないかな(おいおい)。
 そのおかげでこの猿ザクはバンダイホビーサイトでも紹介されています(2005年10月10日現在)。
 バンダイの川口名人から「シャレ的なアプローチを生真面目に作るというのもプラモならではの楽しみ方です。行過ぎない程度の考証で、この機体はこんなヤツというのが見る人に伝わってくると楽しい。」という評をいただきました。実は左肩の「J」は「次郎」のJなんです。漫画に出てきた猿の固有名詞はアンソニーとセガール(元ネタ覚えてますか?)なので日光代表として敵をどつくのが得意な猿を俺設定で考えていたんですよ。応募の時のPRに書いておけば良かった。猿軍団の次郎はチンパンジーじゃなくてニホンザルだろ、という突っ込みは却下。
総括みたいな〜バルブスの右側
右ショルダーアーマーの番号「36」はサルだから。
 コンテスト応募のネタとしてはウケ狙いと言われても多分言い返せません(苦笑)。コメンテーターの大久保氏からは「作品の意外性が非常に面白いです。やはりプラモデルは楽しみながら作るのが一番です。」と評されました(^^;)。製作もプラモのパーツの縮尺が正しいという解釈でパーツを組み合わせただけなので、完成品は漫画に描かれたプロポーションとはちょっと違っていますね。
 表面仕上げについては1200番までペーパーがけしましたが、パテ盛りした部分で気泡の凹みが残ってたりして出来としては少々粗いです。塗装もエアブラシで吹いてる割にはシャドウとか入れてません。そもそもシャドウ入れとかグラデーション塗装の経験値がゼロだよな俺様…。
 それでもつんどくモデラーが一応塗装までして久々に作った作品なので完成した時は嬉しかった。久しく忘れていた「手を動かして物を作る楽しさ」を再体験したのでその点では非常に(自己)満足しています。
課題をもう一つ追加組み立て初期の状態
おまけ。組み立て開始初期の部品。モデラーならどれが何の部品か分かる?
 今回(模型の)写真を撮影する技術に大いに磨く必要性があると痛感。
 それなりの撮影環境があるんだけど光の当て方からしてなってません(自爆)。
 模型の撮影はどうしても接写が主体になるので、ネットで晒す公開するならマクロ機能のあるデジカメで納得行くまで何度も撮影して経験値を稼ぐしかないかなー。
 デジカメ撮影してプリントアウトではなく銀塩フィルムで撮影するなら一眼レフか接写の性能が高いマクロマックスを使うのが良策だろうけど、バシバシ撮影するとフィルム代がかさみそうで怖い。